第151回 AI(人工知能)の飛躍的進歩と人間の働き方
2023.7.5 山口 裕幸(九州大学 教授)
人工知能の発展が日進月歩であることは、今更指摘するまでもない。しかしながら、それにしてもChat GPT等の生成AI(generative artificial intelligence)の飛躍的な進歩には大いに驚かされる。「何事も経験してみなければ評価のしようがないな」と思い、Chat GPTのWEBにアクセスして、筆者が、近々、上梓する予定の著書のタイトルを入力して、どんな前書きを書くと良いか尋ねてみたところ、ほんの数秒でお勧めの前書きの文章がすらすらと表示され始めた。
その文章は、筆者の好みとは異なるものではあったが、著書の内容を紹介しつつ、その魅力を強調し、購読を勧めると言う点では、実に理に適ったものであった。多少お調子が良すぎるなという印象は持ったが、わずかの時間でたたき台の文章ができあがったと思えば、非常に有用なツールに巡り遭った気になった。
それと同時に、あまりの高性能に、「AIに取って代わられて、人間が就くことのできる仕事は極めて少なくなる」という数年前に関心を集めた話が現実になる日が、すぐそこまで来ていることを実感させられた。さらには、この調子で進歩が進めば、AIを悪用した詐欺などの犯罪が頻発するようになることも覚悟しなければならないのかもしれないなと不安を覚えた。もう前期高齢者の入り口に立とうしている筆者は、「早晩これはついて行けなくなるな」とあきらめのような気持ちを感じてしまう始末である。
産業や労働の現場以上に悩みが深いのは、教育現場と言えるだろう。生成AIが生み出すものは、文章だけでなく、画像や動画、楽曲、プログラム・コード等、多岐にわたる。子ども達が、自ら考えたり、工夫したりすることなく、生成AIに依存することになれば、彼・彼女達の成長への悪影響は計り知れないものになる。利点を活用することはよしとしても、依存してしまう弊害を招かないようにする対策が必要であることは間違いない。
今年の春先から、作文やレポート作成の課題を課す際に、健全な使用の仕方を指導するようにすべきか、あるいは、学生や生徒に生成AIを使用しないように指導すべきか、盛んに議論が行われている。文科省では教育現場での生成AIの活用ガイドラインを、2023年夏を目処に整える計画を示している。具体的にどんなガイドラインが呈示されるのか、そしてそのガイドドライは、どのくらい説得力があるのか、注目したい。
有効なガイドラインの呈示に期待しつつも、他方で、現実対応として腹をくくっておかねばならないこともあるなと思う。というのも、何か相談したり、質問したりすれば、それなりの答えを返してくれる便利さは、多くの人々を惹きつけることは間違いないからである。そして、多くの人々が、その便利さに浸って、頼りすぎてしまうと、人間が感じ、思い、考える行為は、ことごとく生成AIの領分になっていくことさえありえるだろう。生成AIが我々の日常生活に浸透する日は、それほど遠い将来ではなく、どのように対応するか、行政が呈示するガイドラインばかり期待せず、自分なりに考えておくことが大事だ。
そもそも冷静に注意を集中して考える行為は、面倒くさかったり、何度も考え直したり、何かと労力を要するものである。WEBを立ち上げて依頼すれば、そんな労力を要する作業を肩代わりしてくれるツールは大いに魅力的であるし、ついつい依存してしまうようになるのは容易に想像できるところである。しかし、AIに依存する度合いが大きくなることは、AIに支配されるようになることを意味する。まるで映画「ターミネーター」の世界観1)を彷彿とさせる事態ではないか。そうした事態に陥らないように、主客が転倒しないような活用を心がけることが、デジタル進化社会では必須の心構えとなるように思われる。
仕事も、指示されたこと、言われたことを忠実に行っているだけでは、あっという間にAIに肩代わりされて職を失うことになりかねない。その覚悟を持って、自分の仕事は自分で計画を立て、実践していく自律性を重視し醸成する取り組みを強化することが、今まで以上に重要になってくるだろう。
日本社会における働き方は、「指示待ち」の性格が強い。すなわち、自律的、自主的に仕事に取り組むというよりは、指示・命令されて、それに従うことを得意にしてきたところがある。ごく当然のことではあるが、一人ひとりが、「あなたにこそ、この仕事は任せたい」と頼りにされる存在を目指すことが、超高性能AIに支配されない人間の生活と社会を築くための第一歩なのだと言えるだろう。
脚注
1)Chat GPTに尋ねてみたところ、以下のような回答が返ってきた。
「ターミネーター」という映画シリーズは、1984年に公開されたアメリカのSFアクション映画です。ジェームズ・キャメロンが監督し、アーノルド・シュワルツェネッガーが主演しました。この映画は大きな成功を収め、その後の続編や関連作品が制作されることとなりました。「ターミネーター」のストーリーは、未来の世界で人類と人工知能が戦争を繰り広げるという設定です。人類を絶滅させるために派遣されたロボット「ターミネーター」が、人類の指導者であるジョン・コナーを狙って過去にタイムトラベルするという展開が描かれます。(以下、省略)
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