第23回 事前期待と事後評価の差分からサービスの評価を行う

2012.01.06 山岡 俊樹 先生

 サービスの評価は、サービスを受ける前の事前期待とサービスを受けた後の事後評価の差分により決まる。誇大広告をして事前期待を高くしすぎると事後評価が良くともサービスの評価はそれほど高い結果とはならない。評価方法は以下の通りである。

●事前期待

  サービスを受けるお店のメインサービスとサポートサービスのウエイトを考える。メインサービスは、中核となるサービス機能である。顧客はこのメインサービスを得るため主に対価を支払う。レストランでいえば、料理が該当する。サポートサービスは、メインサービスや顧客をサポートするサービスである。レストランでは、インテリアやサービス提供者の的確な対応等が考えられる。

 図1は、あるレストランの事前評価と事後評価のデータである。この評価は著者が行った。まず、サービスの内容と価格との比を求める。一概には言えないが、高級レストランならば、サービスの内容も高く、価格も高いだろうから、価格の比率は相対的に高くなろう。一方、ファミリーレストランなどでは、価格の比率が低くなるだろう。この比率は直感で求める。今回の例は、0.8対0.2とした。更に、サービス内容をメインサービスとサポートサービスに分け、ウエイト付けを行う。このウエイト付けは、メインとサポートサービスにどの程度、重きを置いているのか明確にするためである。この2つのサービスに関して、サービスが期待できる、やや期待できる、どちらでもない、やや期待できない、期待できない、の5段階評価を行う。該当するこれらの評価値にメインとサポートサービスのウエイトを掛けて、メインとサポートサービスの最終評価値とする。価格に関しては、安い、やや安い、どちらでもない、やや高い、高い、の5段階評価をおこなう。この評価値に価格のウエイト値を掛けて最終評価値とする。これらの最終評価値を合算したのが、事前評価値である。この場合、3.2となった。

●事後評価

  受けるサービスについて観察を行い、事前評価と同様に評価を行う。サービスの評価は、満足した、やや満足した、どちらでもない、やや満足しない、満足しない、の5段階評価である。事後評価の場合、受けたサービスによりサービスの内容と価格の比率が変わることがある。事後評価値の計算を行うと、4.1となり実際満足した結果であった。確証はないが、学生に通常の飲食店などを対象にサービスの評価をさせると、事後評価の差が0.5程度以上の場合、もう一度行きたいという結果であった。


 図1 あるレストランでの事前評価と事後評価

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