第3回 人間について知る-多様なユーザの特徴を理解する-
2009.10.14 山岡 俊樹 先生
製品・システムと係わる多様なユーザの行動を観察し、彼/彼女らの困っている点を探り魅力ある製品を作るには、多様なユーザの属性や機能面を理解する必要がある。多様なユーザとして、特別な配慮を必要としないグループ以外に、機能面から(a)感覚機能、(b)運動機能、体格、(c)理解・判断、(D)高齢、に配慮すべき4つのユーザグループに分けることができる。これらのグループに共通しているのが操作、作業する上で必要な「手がかり」である。それを製品に埋め込み、操作、作業の手助けとすることが大事である。この点を観察するだけでも現状の機器の問題点を抽出することができる。
高齢者はその機能範囲が狭小化しているのが特徴で、デザイン上の対応策は次の通りである。
(1)見易く、聞き易いように配慮する
(2)メンタルモデルに基づく分りやすい情報にする
(3)生理的負担がかからないようにする
(4)簡単・容易な動作で済むように配慮する
要するに、操作するのに多くの情報、思考を必要としない簡単な操作にすることである。このような観点から観察すると様々な問題点を抽出することができる。
※先生のご所属は執筆当時のものです。
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